腰を痛めたり、足首を捻挫したりしたときに湿布を貼った経験はみなさんもあると思います。
症状に合わせて温めたり冷やしたりすることは大切なことですが、はたして湿布は効果があるのでしょうか?
湿布の種類
湿布の主な種類は
・温湿布
一般的には慢性の腰痛や肩の痛みなどに使われます。
・冷湿布
急に捻挫や打撲などに使われます。
・薄いテープ状の湿布(モーラス)
整形外科などで処方される湿布で、鎮痛成分が含まれるものがあり炎症を引かせる効果があるとされています。
湿布には効果があるのか?
結論から言いますと

湿布には効果はありません
まず「温湿布」ですが、この湿布にはカプサイシンという唐辛子成分が含まれており肌に刺激が加わると温まったように感じます。結果的に皮膚の表面が刺激されるだけで、温熱の効果は得られません。
「冷湿布」に関しては、メントールが配合されておりひんやり感じるだけです。湿布を貼ってしばらくしたあと、触ってみると5分もしないうちに人肌くらいに温まっていますよね(^o^;)?
痛いところを冷やすとしたら、袋に入れた氷を当ててください。(長くても10分から15分くらい)
温めるとしたら、一番効果的なのはホッカイロです。ホッカイロがない場合は蒸したタオルを袋に入れて、痛む部分に当ててください。
温湿布と冷湿布どちらも温まったり冷えたように感じるだけで、よい効果は期待できませんのでご注意ください。
モーラステープの恐怖
ある症例なのですが、運動で足首を捻った際に以前つかって残っていた湿布(薄いテープ状のモーラステープ)を使用しました。
翌日にはがして外出したところ、肌にただれが起きてしまい湿布の色が残る色素沈着が起きてしまった例があるそうです。
色素沈着になってしまった場合、炎症が治まったあとでも数年以上あとが消えない場合もあります。

※写真引用
このタイプの湿布には
貼付部を紫外線にあてると日光過敏症を起こすことがある。
という内容が書かれており、たかが湿布と言っても医師や薬剤師の説明をきかずに使用することはかなり危険であると言えます。
鎮痛成分が含まれた湿布を貼ったとしてもその場しのぎにしかなりませんし、上記のような副作用を考えると安易に湿布を使用することはおすすめできません。
整形外科などを受診すると
「湿布を貼って様子をみて」
と言われることが多くあります。
みなさんも、湿布には効果が薄く副作用の危険もあるということを知っておくと適切な対応ができると思います。
「湿布余ってるからあげる。」
などと言われて安易に貼ってしまうのは絶対NGですよ(・・;)❗
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